本島の家 DIY合宿 1日目
今回は、本島の祖父の育った家をきれいにするDIY合宿1日目をレポート。流し台の撤去と、壁のしっくいの下塗りです。本格的には、翌日からの土曜日曜が本番なので、その後の作業がスムーズに行くよう段取りをしました。
初日の参加者は私と、今回使用したヒノキのフローリング材「ユカハリ」を用意してくれた、岡山県北部の西粟倉村「森の学校」のスタッフの方と大工さんの3名。岡山から瀬戸大橋を渡って、香川県丸亀市のの丸亀港で集合しました。今回の海は瀬戸内海らしく穏やかで、気持ちのよい船旅で30分ほどで本島に到着。
まずは、軽トラの荷台にいっぱいの材料や工具を下ろします。家の近くは道が細く、車が近づけないので、お宮さんの近くに車をとめて、手で持って運びます。連日の真夏日なので、全身から汗が噴き出します。お茶を飲みながら何往復もして、一時頃には荷下ろしが完了しました。
二日目以降は作業中心で食事は手早く取る形なので、初日くらいはと、お昼は伝統的建造物群保存地区の笠島の集落へ。写真のように、立派な町並みが残っています。その中で、高松から来た建築士の女性が営んでいる民家カフェ「吾亦紅」(われもこう)へ。赤ののれんが目印の落ち着いた佇まいです。
この日は夏野菜のカレーとアイス珈琲をおいしくいただきました。吾亦紅を運営している女性の方は、熱心にいろいろな活動をされていて、本島でのいろんな動きもよくご存じでした。まちづくり談義に花が咲き、すっかりゆっくりと過ごしてしまいました。
3時前に戻って、慌てて作業開始です。まずは、床壁天井の作業ができるよう、既存の流し台の撤去です。引っ張ると意外に簡単に動き、外に移動できました。
キッチンの裏が仕上げられていなくてビックリ。壁の化粧合板にそのまま漆喰を塗ろうと思っていたのですが、キッチンの裏はでこぼこで、そのまま漆喰が塗れないので、ひと工夫が必要です。でも、よく考えたら、家を新築する際に、キッチンの裏はクロスを張らないので、いまも昔も同じですね。こういうハプニングを楽しむのも、DIYを面白くするポイントです。
そのあとは、漆喰が壁によく付くように、壁のぞうきん掛けです。五右衛門風呂をわかす煙で「すす」がよく付いていたので、あっというまにぞうきんが真っ黒です。すすが着いたままだと漆喰がはがれやすいので、洗剤でぞうきん掛けして大正解でした。
その後は、いよいよしっくいの下塗りです。今回の漆喰は、ホームセンターで買った「うまーく塗れ~る」という、事前に調合が済んでいて、ふたを開けて塗るだけの簡単なもの。DIY用のしっくいでベストセラーのものです。ビニルクロスには、そのまま仕上げ用を塗れるのですが、今回の化粧合板の壁には、下地用を塗る必要があるとのこと。たぶん、接着剤のような成分が入っていて、より壁とくっつきやすいのが下地用のようです。塗ってから一日乾かす必要があるので、二日目に仕上げ用を塗れるよう、夕暮れが迫る中、3人で塗り急ぎました。
塗り作業の前にとても大事なのが、マスキングテープでの「養生」です。写真の壁の隅などに貼ってある黄色いテープがマスキングテープ。漆喰やペンキを塗ると、必ずはみ出して汚くなるので、はみ出しそうな部分にテープを貼っておきます。塗り進めていくと案の定はみ出してしまいますが、後からマスキングテープを剥がすと、はみ出した部分がテープと一緒に剥がれるので、塗り際がまっすぐできれいなプロのような仕上がりになります。
この「養生」をきちんとしないと、ペンキや漆喰がギザギザにはみ出した、いかにも「素人」がやった残念な感じになります。「養生」はDIYの最重要ポイントのひとつなのでご注意ください。
作業開始が遅れたので、最後がバタバタになりましたが、なんとか無事に作業終了。夕食は素麺をゆでて簡単に済ませました。ビールと日本酒を片手に、DIY談義をしたりのんびりした後、蚊取り線香をしっかりセットして、眠りにつきました。
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