映画「セバスチャン・サルガド」~地球へのラブレター~
先日、自分への誕生日プレゼントも兼ねて、シネマクレール(岡山)へ映画を見に行ってきました。ヴィム・ベンダース監督「セバスチャン・サルガド」、ブラジル出身の写真界の巨匠のドキュメントです。
前半は、報道写真家としてのサルガドの半生を追います。アフリカ各地の難民キャンプや世界各地の労働者の姿、コソボ紛争やイラク戦争などがサルガドの写真と本人の語りによりドキュメントされます。後半は、サルガドがルワンダの難民キャンプのあまりの悲劇に写真が撮れなくなり、今でも地球に残る未開の大自然を撮る写真家へと転向する後半生を追います。今回、共同監督であるサルガドの子息が写真家としての父親を捜すドキュメントでもあります。サルガドが育ったブラジルの故郷の森がはげ山になり、サルガドが個人で植林をはじめ熱帯雨林を再生していくドキュメントには心を打たれました。
映画を見た後で、先進国が木材資源として熱帯雨林を伐採し消費していくことで世界各地の森が消え、干ばつと貧困による難民を多く生み出していることに気づかされました。家を建てる際に何気なく使う合板が、難民を生み出すことにつながっているかもしれません。そういったことにも思いを馳せながら、きちんとした家づくりをしたいですね。人間の命について、根源的に問いかけるような映画です。ぜひ、ご覧ください。
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