円空・木喰展/岡山県立美術館
お盆休みの最終日に、前から気になっていた『円空・木喰展』を岡山県立美術館に見に行ってきました。両者とも江戸時代に活躍した仏師で、全国を旅しながら多くの仏像を残しています。
円空は修験道の行者で、中部地方を中心に北海道から四国まで全国を旅して、30年間で5400体もの仏像を残しました(現存)。2日に一体のペースで、その創作意欲は驚くばかりです。素朴で品のある仏様が多く、見ていると心が落ち着きます。最小限の鑿(のみ)の動きで最大の効果を生み出す彫法で、表現と造りやすさが両立した見事な腕前です。
木喰は自由自在な彫法で、精神性や表現よりも技の華麗さが持ち味です。両者とも多作で、それを受け入れる江戸時代の地方の豊かさと文化度が偲ばれます。これだけの数の仏像が一度に集合することは少ないので、興味のある方にはおすすめです。
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